SSブログ

【ネタバレあり】CharadeManiacs(シャレマニ) 廃寺タクミ 感想 [CharadeManiacs(シャレマニ)]





今日は、廃寺くんでーす!
この子も、なかなかつかみどころがなくって、最初っからわかりにくいキャラクターでしたけども、ミズキさんとかソウタくんとかとの会話はとっても面白くて、笑ってしまいましたねw

ほんと面白い子でした。




さて、お決まりのご注意から。

必ず「真相ルートまでクリアした状態」でお読みくださいませ。

基本的にはタイトルにあるルートキャラクターについての感想にはなりますが、ストーリーをすべて読み終えた後だからこそわかる部分についてもいろいろ言及した感想になりましたので、その点はご了承くださいね!
よろしくお願いします!!

ただ、うっかり目にはいったらアレなんで一応ぱっと見、文字が目に入るとやばそうな部分は反転しておきますね!

それでは。
以下からどうぞ!















★月の“裏側”


ぶっちゃけていいですか。真相ルートは。

私の好みでいうならここまでがっつりいらんかった……!!!

っていうのが本音です。

もうちょっとブラックボックス的なところもあってよかったかなって思ったりもしたので。
うんでも、乙女ゲームなので当たり前と言えば当たり前。
だって廃寺タクミは攻略対象ですもん!!!

それはもう事細かに、どうして“異世界配信”が行われたのかについて説明されていたので、今更あんまり書くこともないんですが、キレーに全部伏線回収してくれたので、これはこれで読んでいて純粋に楽しかったです。

倫理プログラムがオフされていたくだりとか、茅ヶ裂さんが生まれた方法とか、なんで“アステル”が“異世界人”の情操教育にドラマを選んだのかとかね、わざわざそこまでちゃんと明確にしてくれるのか、っていう(笑)管理された社会の平和や理想をなんちゃら語るまでくらいで終わるかなって思っていたので……。

あと、AIであった彼がここにきて知らなかった事実を知るところは、なかなか皮肉で……タクミの物語として、とても興味深い部分でしたね。情報局側としては周知の事実であった事故の真相は、当事者の彼には知らされていなかった。
本当はフヅキの、彼に対する愛情からだったのだけれど、そこに認識の齟齬が生まれてしまった。
そして、その事実を30年以上も“アステル”は知らないままだった。
残された“思い出”に浸ること。
生前の姿を“記憶”に刻むこと。
故人を偲ぶことを知っている人間にとっては当たり前の行為ですが、それを学習しようがなかった“アステル”だからこそ、その事実に気づけないままだった。
でも、もうすべてが遅いんですよね。それを知っていたら、賢い彼は何かしら変化があったのかしら?どうなんでしょうね。


★ヒヨリの家の事情

いろいろと明らかになっていく上で、個人的に一番コワかったのはここですね。
ディストピア系なのはわかっているんですが、そこが話の肝じゃないところが気持ち悪い人には気持ち悪いかもしれないなあ、と真相ルートを見ながら思っていました。

たぶん、テーマは情報管理された社会の是非とか、そういうのじゃなくて。
最初から最後まで物語を通して描かれてきた“何を信じるか”がテーマなんだと思います。

人類の輝かしい未来を夢見て、モルペウス計画のメンバーとなった瀬名フヅキ。
その考え方について個人的にはやっぱりいろいろ思うことはありますが、それでもそうした信念こそが、彼女を構成する大切な一部だった。
一方で、幼くして両親を亡くし、さらにはその記憶まで消されてしまったカヨは、何を信じて生きてきたのでしょうか。
両親が実の子供のように愛した“アステル”の想いや願いは、その善悪がどうであれ、カヨにとっては支えだったのかもしれないのですよね。また、“モルペウス計画”の詳細を隠ぺいした情報局が、カヨに本当のことを教えるはずもありませんしね。彼女がスポンサーになった理由を想像するのは簡単かな、と思います。

そんなカヨに教育されたヒヨリですよ。
だから、真相ハッピーがあんな形になるのも納得ですよね(笑)
彼女にとって、忘れることは“悪”なんですよ。もうそれはカヨの教育の賜物と言いますか、離れないんですよ。親のトラウマに捕らわれたヒヨリもなかなかに可哀想だなとは思うんですけどね、まだスポンサーにされてないだけマシかな?w
私は、ソウタくんの「使えるものは使えば」的な考えに賛同したいですけど……“アステル”に対しての考えはほんと人それぞれだと思います。

話がずれちゃいましたが、一貫して描かれているのは“信じたもの”によって、物事に対する見方が180度変わってしまうこと。

異世界配信の結末や、救える人数もかわってくるんですよ、ヒヨリが“信じた人”によって。その相手が、プレイヤーにとって“正しい”人か“間違ってる”人かは置いておいて。ヒヨリもだいぶ攻略対象に感化されている部分がありますしね。
そういう面白さがきちんとあったのがシャレードマニアクスかなと。
まあ、だからこそルート内では“どの選択肢を選んでも結末は一緒”っていうのはちょっともう一押し頑張ってほしかったなあとは思ったんですけどね!
(でも、選択肢間違えたら一発バッド!っていうのを作っちゃったら黒幕やプロデューサがバレやすくなるから、まあバランスですよなあ……)

また、実際は、実在しているはずキャストたちが、実はすべて“仮想現実”で“異世界”こそが実在する「月面基地」だった、なんてところも“反転させて物事を考えること”が表現されてて、巧いなあと思いました。

余談ですけど、ヒヨリを“異世界”にやるのだって、親戚の家に遊びにいかせる、くらいのノリかもしれませんよね。“プロデューサー”が知らない人だから誘拐になるわけで――それが事前に分かっていたら、なんてことないような気もするw
真相までプレイしたお友達が、「もしかして瀬名家が子だくさんなのはキャストにするためだったりして?」とおっしゃってて、ほんと瀬名家、考えれば考えるほどこわいわ……ってなりました。

★すべてを“言葉どおり”に受け止めてきた彼は


自称12歳のタクミくん。
リアル小学生と比べると、ソウタくんが言っていたように本当に“無知すぎる”ので、最初っからなんかめっちゃ怪しかったのは確かなんですけど、序盤から、キャストたちがみんなタクミに幼さとか純粋さとか、そういうものを感じちゃうのは自分が決めた“ルール”に関係ないところでは、だいたい相手の“言葉どおり“に受け取ってレスポンスしているからなんですよね。
皮肉が通じなかったり、裏の意味が読み取れなかったり。

ゲームの“ルール”上、嘘をつくことはあったけれども、それは欺くというよりかは“異世界配信”を続けるために必要な作業の1つ、というような感じがありました。
そんな彼がヒヨリに心を奪われ、メイちゃんに指摘されていたように“ルール”違反を犯すようになる。
AIの中で、計算を感情が超えるっていうところが、なんかロマンですよねえ。

ただ、“寂しい”“つまらない”と。
そうした感情を知っていたのは、他でもなく彼が愛されていたことを、“楽しい”ということを知っていたから。だから、もう一度30年前のあの頃のように“楽しさ”を“愛情”を求めたのは、きっと“当たり前”のことだったんでしょうね。
善悪の判断のスイッチを“オフ”にされてしまった彼は、手段を択ばずにただそれを追い求めてしまっただけだった。
そこが悲しくもあり、切なくもあります。
アステルのたどってしまった道もとても悲しいものがありますが、“異世界人”はさらに悲しい末路でしたね。「可哀想」という言葉に刺激され、茅ヶ裂さんが漏らした怒りが、あの短い問答からめちゃめちゃ伝わってきて、あのシーンもとても好きです。

……それにしても。
たった1人、月から奇跡的に脱出して、最初に“スポンサー”になったヤツが諸悪の根源のような気がするのは、気のせい……???www
その人もまた、“アステル”に一縷の望みをかけたんですかね?
みんなの悲願だった“アルカディア”の実現を願って。

★バッドエンドまで手を抜かない

何を隠そうこの私。
初回プレイ、タクミくん狙いだったんですよ。
(なんとなく岡本さんがCVを担当されているキャラがいる場合、初回にプレイするクセがついているんですよね)
何回かチャレンジしたんですがルートに入れなかったんで諦めたんですが、4周目でついに入れたんで、ずんずん進んだらバッドエンドしかなくてですね。

ああ……。
ってなったんですよね。

それでも。
4周目だと手持ちのカードも少なくてですね、まだイマイチ、バッドエンドも理解できなかったんですよね。
きちんと、エンドにたどり着くにもかかわらず、ちゃんと物語の全容がわかるようになっていないんですよ。
そこがすばらしかったですね。バッドエンドにも抜かりがないといいますか。
そこが個人的にシャレマニ、一番感動しましたね。
真相が開いてない状態のエンドもなかなかよかったよね、まあ乙女ゲームで”よくみるやつ!”ではありますが!タクミの手をとる以外だと、大概は元の世界に帰れるのに、ゲームマスターの手をとっちゃったらもうプロデューサーも手だしできない。ヒヨリちゃんが間違えた場合の末路が描かれていました。

……で。
恋愛としてどうかって言われるとなあ……萌えたかって言われると、ちょっと違うかなって感じでした。面白かったんですけどね。

個人的にはエンドでいうなら真相バッドが一番好きで、タクミの手を離す方が好きですね。

だって、持って帰ったら……なんか、こわくない??
母親スポンサーなんやで……????結局情報局も真っ白ってわけでもなさそうやしな???シャレードマニアクスのファンディスクじゃなくて、続編ができてしまいそうな気がするんやでwww(それはそれでいいか)

……というのはまあ冗談ですけど、やっぱりそこはヒヨリには“ゆるされてほしくない”方が好みだったかな。
だって彼も“ゆるさなかった”んでしょ?彼のルールに“違反”してきた人たちを。
お咎めがなにもないというのは、ちょっとなあ、と思ってしまったりしますよね。

なかなかこの辺りは好みが別れそうではありますが、彼の物語もとっても面白かったです!

nice!(3)  コメント(0) 

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。