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パルフェ(Vita版) 感想 [その他一般ADVなど]






パルフェ (通常版)

パルフェ (通常版)

  • 出版社/メーカー: TGL
  • メディア: Video Game







セブスカが終わって、特に新作もないのでのんびり積みゲー崩しをしております。

というわけで、今回はパルフェ(Vita)です!


やっぱり楽しいですねー♡
丸戸さんの作品のヒロインたちは、本当にいろいろと忘れてたようなことを思い出させてくれちゃうというか、考えさせられちゃうというか……うん、そこに「いる」ような感じがとても、しますね。

恋愛模様自体は、フィクションだな、ちょっと夢物語入ってるな(当たり前)とは思うのですが、ヒロインの考え方とか、拗らせ方とかがとってもリアルなんですよね。
すっごい客観的にみてて、興味深いです(´ω`)うふふふ♡

特別な設定は何もないのに、一人の大学生の喫茶店経営話がこんな風に物語として膨らむのは、丸戸さんの腕なんだろうなあと思います。主人公をとりまく人間関係だけで、ここまで読ませるノベルゲームもそうそうないですよね。ギャルゲーではそうでもないのかしら?乙女ゲームでは滅多にお目に掛かれないんですよね、こういう系統。
だからより楽しかったです。

あと、「好きになるのが必然だった人」と「実際に結ばれる可能性の高い人」の描き分けがすごいというかなんというか。
好きになるのは必然だけど、結ばれるかどうかは別問題で、その時の選択だったり気持ちだったり、相手の出方だったり、きられたカードによって人生は変わっていく。誰かの少しの勇気だったり、失敗だったり、成功だったり、外したハメだったり、そういうので人生は変わっていくんだなあって。
他人ごとみたいだけど、ほんとこの辺の描かれ方が素敵ですよね!!

冴えカノもちゃんと読んでみようかな♪

ではでは。
古い作品なので、システムなどはもうこの際横においておきますね!

では、以下からざっくりキャラ別感想をば。









☆風見由飛

私はやっぱり、ダメな天才が大好きなんだなあと実感させられました(笑)
神に愛された才能をもつ代わりに、その他のことはてんでダメな女の子。

でもどこか憎めない。
妬むことさえ、彼女は許してくれない。
玲愛ちゃんの、どれだけ距離をおいた時間が長くても、時計が動き出せば愛さずにはいられないというようなやりとりは、特にそんな風に感じさせてくれました。
ラストシーンの玲愛ちゃんのピアノは泣かせてくれますよね、ほんといい女だなあ。

由飛ちゃんの面白かったところは、さらにその才能以上に繊細な感性をもっていたところですね。無意識に、無自覚に、そして誰よりも敏感に他人を感じ取ってしまうところは、とてもアーティストらしかったです。
その他の部分がおおざっぱだから特に、そこが際立っててよかったです。
きっと、仁の気持ちも、仁への気持ちも、彼女は痛いほどわかっていながら、それに応え表現する術を知らなかっただけなんでしょうね。仁が振り回すルートが多い中、彼女のルートは彼女に仁が振り回されてて面白かったです。
惚れたほうが負けですね。
天使のような由飛ちゃん、エンドロールもとっても素敵でした。

☆花鳥玲愛

玲愛ちゃんはいい女だと思います。
ツンデレがどうの、というのはなく、人の懐に入るのが巧い人だなと思いました。ばりばり仕事をこなす、まさにチーフ!的な人なのかと思いきや、友達や仕事仲間に対するフォローも適切で、さらに機転の利いた対応が出来る女の子ですね。若干当たりがキツいところがツンデレと言われる所以なのだと思うのですが、彼女は他人にも厳しい代わりに自分にも厳しい。そういうところがすごく人として綺麗だなと思いました!

ベランダ越しに深める愛っていうのもいいですよね。ちょっと前のトレンディドラマみたいな展開でしたけど、顔を見なくても、仁が悩んでたり、落ち込んでたりするのがわかってきちゃう。でもそれに気づいていながら、気づかないふりをしながら慰めるというか、そういうところが玲愛ちゃんならではかな、と。恵麻さんルートですが、仁がたばこをやめるシーンの玲愛ちゃんも好きなんですよね。

一度も男性と付き合ったことのない玲愛に、遠距離恋愛の怖さはわかるはずない。それは本当にその通りだと思うし「想いあっていられるなら、距離なんて関係ない」なんてフィクションに近いんですよ。(ないとはいわない)ましてや付き合いたての場合なんて特にだと思います。何年も付き合ってきたならともかく。
どこにでもある、普遍的な葛藤がきちんと描かれていて、私は好きだな。
その芝居に一役買うのは、由飛ちゃんっていうのがいいですね。切ない。
私この花鳥姉妹大好きです。

ただこれを提案したのが里伽子というのがwww
里伽子のいうことはもちろんごもっともだけど、これにのっかったという事実はいつまでも残ることを思うと、仁ってやっぱりアレだなあと思いました。玲愛ちゃんはきっと性格的にそこまでこのことに対して思うことはないかもしれないけど、里伽子が純粋に仁のためにしているというだけではない感じがすごくするから……面白い。
記憶に残ろうとする女って狡猾。

☆雪乃明日香

明日香ちゃん好きな方、すみませんーーー!!!
明日香ちゃんが、ファミーユという存在をずっとずっとつなぎとめていたんだということは理解しているのですが……。
私は、このルート、嫌いです(笑)

もともと、大学生が高校生(しかも家庭教師!!!きいいいい!)に手をだすのが好きじゃない(ホワルバ2の小春希ルートもあんまり好きではありません)というのもありますが、こういうあざとさは女があんまり好きじゃないやつ!だと!思います!(違うかも)

全体的にイージーモードっぷりが面白くないというか……妬んでるわけじゃないよ!(妬んでるのかもw)
上位校蹴って、彼氏と同じ学校♡っていうのも、なんか……(笑)そういうのも実際にみたことあるからかな……。(受けなきゃよくない??「私、絶対に受かっても(そこに)いかないんだけど受けるの」とかいちいち宣言するとか、プライド守るのに必死だよね……あっ明日香ちゃんの話じゃないですねw)

まあなんだ、わがままで賢くエロい年下の女の子が、それを武器にして恋愛するのは女目線で見るとかわいくないという話ですね!!!

学祭トラブルの件は、明日香ちゃん惚れて当然ですね。
でもあそこで泣き崩れてモノにならなくなる明日香ちゃんは、計算じゃないんだろうけど、計算っぽくみられる感じのアレでやだわあ……リアル女子校なら、アレは完全にひかれるパターンだと思いますねw

☆涼波かすり

離れてわかる大切さ、良さってやつですね!!
お互いにね!
やはりかすりさんはファミーユにとってなくてはならない存在。

あと、彼女のルートは、すぐ近くに絶対的に越えられない壁があることに対する葛藤が読んでいて面白かったです。あれなんだよね、天才が2人も近くにいると、もうその分野を一緒になって目指すのが馬鹿らしくなってきたりするんだよね、どれだけ好きでも。それでも一生懸命前を見続けるかすりさん、素敵ですよね。

だからこそ、彼女にとってキュリオに転職したことがうまく成長に繋がったんだと思います。
キュリオもファミーユも、ほんと良い職場だなあ……。
ライバル会社だからどうの、じゃなくて、その人の成長のために手を貸してくれる、懐が大きいですよね。
私、このエンドのやつ(大勢の知らない人の前で公開告白みたいなやつ)実際に見たことあるので(笑)なんか笑えてきちゃって、マトモにかすりさんを楽しめてないかもしれませんが、2人が幸せなら私はそれでいいです、十分です。

個人的には、一生懸命フィアンセごっこをお姉ちゃんの前で続けるかすりさんと仁が可愛くてお気に入りです。

☆杉澤恵麻

恵麻さんはやっぱり立ち位置が不利ですよね。
でも、わかるなあ。恵麻さんは自分で頭オカシイ、みたいなこといってましたけど、普通だと思いますよ。旦那さんがきっと生きていたら、きっと今は旦那さんのことを大事にしていたはずです、恵麻さんのことだから。
でも、旦那さんというブレーキがなくなってしまったら、……そりゃあね。

3年も喪に服したのなら、そこからの人生は恵麻さんの好きなように生きなきゃ。死んでしまった人にばかり向き合っても、それ以上幸せにはなれないと思うんです。
しかも再婚の相手が、最愛の弟なら、一人さん的にはなんの問題もないと思うなあ……世間的にはそりゃあ悪いでしょうけど。
それでも、一緒になりたいのに我慢して悲恋にしなくていいと思いますしね。

ただ、一番解せなかったのは、2人がどうしても里伽子と一緒にいたがる、というところですね。2人にとって、リカちゃんがかけがえのない存在で、大好きなのはわかるんだけど、里伽子的には、ツラいだけじゃないですか。里伽子ルートまでみちゃうと、里伽子的にもそれが幸せなのかも?とか思いますけど。

「負け組」を、それでも友達だから、と輪にいれようとするのは個人的には辛いかな、と思ってしまいました。リカちゃんがずっとこの2人に縛られちゃうような気がしてね。恵麻さんが、里伽子の許しを一生懸命乞おうとする様子は、完全に彼女の自己満足だなと私の目には映りました。

☆夏海里伽子

まごうことなく、メインヒロインですね。
リカちゃんのルートはこれまで貼られていた伏線が綺麗に繋がる、そこがとても素晴らしかったですね。ファミーユ本店での不思議な奇跡、なぜか食べないリカちゃん、どこか不自然なスチル、そんな風に積み上げられてきた、リカちゃんへの「疑惑」がここにきて、一気に明かされる楽しさったらない。

あと素晴らしいなと思ったのは、誰よりも「仁と付き合わない」と距離を置いてきた彼女が、仁と付き合うことにしてから、あの真実がバレるまでの間、ものすごく仁に依存するところが描かれているところです。きっとあそこのリカちゃんが本当のリカちゃん。(そこがまたカワイイね)
これだけ彼女が、好きな男に尽くすのは、案外依存体質を隠したいためなんじゃないだろうか。
男にべったり依存して生きていく、そんな女はきっと仁に嫌われるだろう。
だから、依存したい気持ちの代わりに、彼女は彼に尽くすんです。
尽くして、尽くして、尽くしすぎて……結果、一人でも生きていける女を演じてしまった。
そこがリカちゃんの失敗であり、愛おしいところでもありますね。

依存体質っぽいな、と思ったのは、サバサバしてそうなリカちゃんが意外とめろめろというか、恋愛に没頭しやすいというか、そういう感じがするからなんですよね、
別に天涯孤独の身でもないし、優秀で人望も厚いのに、彼女の世界には仁しかいない。
仁が助けてくれないと無意味であり、仁が愛してくれないと無意味なんですよ。
同様に、仁の役に立つ自分じゃないと無意味だし、仁の幸せに自分が絡んでいないと、許せない。
そういう、客観的に仁の恋物語を俯瞰してみているようなポーズをしながらも、そこにせめて、足跡を残したくてしかたない女のプライドが見え隠れするところが、とっても面白かったですね。

いやはや、なんにせよ彼女がトゥルーラストで、仁との娘を抱けたのはとても美しかった。
よかったね。リカちゃんはいい母親になりますよね。

☆川端瑞奈

この子も攻略対象なんだ!?と驚きましたが、移植版のみなんですね、納得。

一番遠い存在ちゃあそうなんだけど、恋愛への深め方が一番リアルな気がしましたね。全然知らなかった女の子の意外な一面を知って、なんとなくそこから可愛いなって思うようになって、だんだん人として興味が湧いていく、というような。

キャラクター的にもそうですけど、玲愛ちゃんと比べられてっていうのはやっぱり辛いですよね。
特に彼女の場合は、若干被害妄想入ってるくらい、玲愛を意識しているので……。その辺りは好きならフォローはすべきかもしれない……。
女ってどうしても、比べられるのは嫌なので(笑)心の中だけに、していただきたいですね(きっぱり)

それでも、仕事のことに対してはまっすぐだからね、仁さん。そこがまあ、いいところでもあり、悪いところでもある……(彼女にとっては)ような気がしますが、でもこういう男性じゃないと、あんな風にファミーユを成功させられないでしょうし。
ラスト、ファミーユ本店を瑞奈とやっていくというのは、誠実で素敵だなと思いました。


☆沢崎美緒

彼女の絶望たるや、という感じのルートですが、里伽子が強い強い。
なんで丸戸さんの作品の主人公って、こう、彼女のために、彼女以外の女に助言を求めたり、彼女の知らないところで他の女に相談したり(同じ意味)するんだろう……。

美緒ちゃんのいうことはもっともなんですよね。
彼女に一番に相談して欲しい、話して欲しい。
本音を言うのが、彼女以外の女だなんて、付き合ってる意味あんの!?仁!!!!
っていいたくなるのも当然ですよね(笑)

どんなに辛い事実でも、どんなに悲しく、彼女を傷つけることでも、きちんと話すのが誠意かなとは思います。
というか、どうにか隠して彼女のために奔走してくれるつもりなんだったら、一人でやれよ。他の女の手を借りるなよ!というのが正直なところですね(笑)

味覚障害っぽい伏線があったので、あまり展開としては驚きませんでしたが、彼女がショックを受けるのがWパンチ(味覚障害&仁が里伽子を頼った)だったので、そのあたりは面白かったです。



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