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剣が君 総評 [剣が君]





剣が君

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  • メディア: DVD-ROM









① シナリオ ☆☆☆

まあまあかな……?

「暴力、流血表現に注意してください」とある割に、その表現は非常に乙女向けで、優等生なシナリオでした。
よっぽど「無理!」っていう方でなければ大丈夫だと思います。

非常に視点切り替えが多く、モノローグ形式も多いためか、なかなか集中させてくれないところもあれど、無難に纏まっている印象です。

それぞれのキャラクターが背負う使命であったり、志す道はしっかりと描かれていますが、攻略対象キャラクターの立ち位置が非常に近いため、結局は「何のために剣を振るうか」という部分が共通したルートになっています。
それなのに、6ルート×2もある。
そのせいもあって途中でちょっと飽きてしまうシナリオだったかな、と個人的には思いました。

つじつまが合っていない部分があったり、時代を動かす(であろう)大きな1つのうねりと、ヒロイン香夜の物語が、イマイチなめらかにリンク出来ていないところがあったりするので、そこがちょっと残念でした。

② スチル・ヴィジュアル ☆☆☆☆☆

ハイクオリティ。

枚数も申し分ないと思います。
非常に綺麗で、正直スチル見るためにプレイしてもいいんじゃないか、と思うくらいです。
きちんとCGクリック機能もあります。
立ち絵も豊富だし、目パチ口パクあり。こういうところの拘り方がリジェットさんは毎度のことながらハンパないです。
カットなどもあり、非常に丁寧でした。

③ キャラクター ☆☆☆☆

それぞれに何かを覚悟したお侍さん6名です。
その「覚悟」を、ヒロインが揺らがせたり、また強固なものにしていく、という感じなのですが、正直なところ、あまり変わり映えはしません。
キャラクターの個性、正体、目指すものはもちろん違うのですが、感覚的に同じようなものが多かった印象を持ちました。
ワンサイドゲームならぬ、ワンサイドストーリー。
もう少し、キャラクターの立ち位置を変えても面白かったんじゃないのかな、と思いました。
また、剣ルート、君ルートで全く別の顔をのぞかせる攻略対象を受け入れられるかは結構好みの分かれどころだと思います。

④ システム ☆☆☆☆

プレイしやすかったです。
ジャンプ機能もありますし、システム的には何も問題はなかったです。
ただ、ちょっと重いかな……???

⑤ 作品の完成度 ☆☆☆☆

乙女ゲームとしては、非常に優秀で、良作だと思います。
音楽やヴィジュアルデザイン、スチル、効果演出など非常に凝っている割に、ゲームとしてものすごく安定していて、素晴らしいと思います。
ただシナリオ面で「優等生」な作品をお求めじゃない方には、向かないかもしれません。
あと、泣きゲーをお求めの方にも、ちょっと違うかな??
お話の中身の割に結構プレイ時間がかかるので、そこまでキャラクターや、イラスト、キャストさんに興味がないのであれば見送った方がいいかもしれません……(高いしね……)




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