神なる君と 総評 [その他オトメイト作品]
①シナリオ ☆☆☆☆
ひとつの「有神論」に対する答え、かなあと思います。
人が何を願い、神に何を祈るのか。
神様なら「運命」だって変えられると思ってた――。
このコピーに、シナリオの全てが集約されてるように思いますね。
サブシナリオ、メインシナリオ共に、優しく、切ない物語です。
またヒロインが、神になったからこその恋がいっぱい詰まってました。
神であるがゆえに、あなたを愛せない。
神でありながらあなたを救えない。
神である前に、一人の少女でいたかった。
神なる力で、あなたを助けたかっただけなのに…。
そこにこそ、ちゃんとドラマがあって、素晴らしかったと思います。
また、切ない部分を際だたせるための、ギャグ部分も素敵でしたw
なんかナウシカとかキャッツアイとか…古いネタが多いのが、私世代にはぴったり?(笑)
多少、もっと細かく知りたかったなあという欲求が満たされなかった部分もありますが、わからないでも、ないです。
たぶんこのテの話、がっつり説明しちゃうと、この雰囲気がつぶれちゃうんじゃないかなあ…??
②スチル ☆☆☆☆☆
綺麗!!ナガオカさん大好き!!(笑)
SYK、クロックゼロで、大好きになりましたが、今作も、雰囲気にあったスチルがたくさんで♪
…個人的すぎる感想ですねww
ちゃんと欲しいところにスチルがあって、枚数もそれなりなので大満足ですww
あとなかなか、スチルの見せ方とか、画像効果の演出に凝っている作品だなあという印象があります。
ギャグな部分ももちろん、シリアスな部分も。
③キャラクター ☆☆☆☆☆
いろんなタイプがいて、申し分なかったです!
優しい幼なじみ(ただし霊媒体質)に、可愛い少年(ただし幽霊)、厳しい先輩(ただしネコミミ)、熱血兄貴分(ただし超人、野人)。あと、元神様だったり、動物の神様だったり…謎の公務員の女の子に…拝み屋兼駄菓子屋なんて人まで、サブキャラクターも濃い(笑)
一癖も二癖もありますが、本ルート、他ルート関係なく、誰も彼もか、ヒロインや仲間のために、一生懸命です。
ヒロインの咲耶ちゃんについても、とても好感がもてました。みんなに愛される理由がとてもわかります。
素直で優しくて、真っ直ぐで。
どんな痛みでも分かち合おうとする、まさに神になるに相応しい女の子でした。
④システム ☆☆☆☆
基本的には、選択肢を選んでいって各キャラクタールートに入っていくというものです。
途中神様として、神社にかけられた絵馬から選んでサブイベントをこなす部分が3つあります。
また周回プレイをしても退屈にならないように、共通ルートが全部で四種あるところがものすごく好感が持てました。
どの共通シナリオも、サブキャラクターを中心としたもので、それぞれキャラクターの人間関係に深みが出たものになっています。
また、攻略も難しくありません。選択肢もどちらを選べばいいかとてもわかりやすいです。
⑤作品としての完成度 ☆☆☆☆
完成度は非常に高い作品だと思います。
主人公が神様や女王様などは、結構ファンタジーではありふれた題材だと思います。その力で世界を救ったり、愛する人を助けたり。
しかしこの作品は、「神様」だからこそ感じるやるせなさ、世界の理不尽さ、そういうものが、主なテーマになっています。
その切なくて、苦く悲しい現実を、どう切り開いていくか。
なかなかラストまで「あーもしかしてバッドエンドかも」と思わせぶりだったりして、シナリオが読めないところもありました。
音楽や効果などもとても作品にあっていて切なくて…!!
あと台詞がとてもストレートで、素敵です。
甘い台詞というよりかは、声優さんの必死な演技や、切実にヒロインを思う声に、涙を誘われました。
しかしどうしてもこのディレクターさんの前作 「夏空のモノローグ」が文句ないほど私的には素晴らしかったので、かなり期待しすぎていた、というのは、正直あるかもしれない(笑)
けど、十二分に素晴らしく、泣ける優しい物語でした。
とにかく主人公&登場キャラクターがみんな、みんな…可愛い!!
しかし夏空をぜひ、PSPで…カムバック!!!!!
⑥長所、オススメポイント
秋の夜長にはぴったりなストーリー。涙を流しながらも、くすりと笑えるところ。
⑦短所
若干、「儀式」「○○の呪い」「力」で片づけられてしまってるところ…だが致し方ない気がしたり、しなかったり。「夏空」ほどの余韻がないかなあ。
⑧お気に入りキャラクター
弓鶴、鳴海
タグ:神君
2011-11-01 21:34
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0